平成常陸風土記

つくば、八郷。かけがえの無い日々を綴ります。

水が出た

私たちの土地は、とにかく田舎なので、隣の家まで来ている水道をこちらまで引くと、300万くらいかかるとの試算が出ていました。これでは予算オーバーなので、井戸を掘ることになっていましたが、試し掘りをしたところ、つくば石がごろごろ出てきて、頓挫をしていました。

そこに重機を動かせるお隣さんが登場し、「絶対に出るから」と言って、7メートルほどの穴を本気で掘ってくれることに。すると、なみなみとした水が、二日目の朝に湧いてきました。一家庭ではとても使いきれないような水量。下からふつふつを湧いてくるのが見えます。事前に、白滝神社にお参りをしていたのが効いたのでしょうか。

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この辺の人は、台所の水は井戸水を使っている人が多く、フィルターもかけていないとか。検査に持って行った人によれば、「バッチリ」の水質だそう。これは本当に楽しみ。夏は涼しく、冬は暖かい井戸水。浅井戸なので、水も軟らかいでしょう。

家族三人で、夕暮れの山麓を散歩。すると、山肌に夕日が照り映えて、まさに紫峰に。息をのむ美しさ。なぜ古来よりこの山が神そのものとされてきたのか、納得しました。険しさはなく、とても暖かい、柔和な筑波山。周りが暗くなっても、いつまでも、いつまでも明るかったです。そのすぐ麓が私たちの住まうところ。

開発許可・農転

ようやく昨日、待ちに待った開発許可が下りた。ということは、農転許可も下りるということ。やれやれ。ここまでが長かった。

田舎に家を建てるというのは、思いのほか難しい。宅地でない土地を宅地とするのは、こんなにもたいへんであったのか。いずれにせよ、つくば市は規制が厳しく、お隣の石岡市はかなり緩いとのこと。そういうわけで、八郷(石岡市)には、つくばではなかなか難しいような絶景のポイントに、別荘がたくさん建てられているのであるか。

確かに、人口の流入の激しいつくば市で、どんどん宅地化を認めたなら、美しい田園風景は破壊されてしまうだろう。どのようにして田舎の景観が守られているのか、非常に勉強になった次第である。

永住計画、着々と進行中。

忙しさにかまけていたところ、前の投稿から一年ほども経ってしまった。少しずつ、また書き溜めていきたい。近況というと、八郷・つくば好きが高じて、とうとう永住を決意してしまった。現在、筑波山麓に新築を計画中である。その辺の備忘録も兼ねて、少しずつまた書き留めていきたい。

田舎暮らしはリタイア組の夢というが、私たちは、現役中に実現することになってしまった。もとは、古民家でも借りて週末の家にするくらいに留めておこうと思っていたのに。はてさて、どうなることやら…

雨の日のつくば

つくばには、他の街にあまり無いような、広々とした並木道がたくさんある。その中でも私の一番好きな並木道は、筑波大学キャンパス内を南北に貫く、すずかけの道だ。登録すれば誰でも使用できる、大学図書館を目指して、自宅から歩く。

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雨にけむるすずかけの道。ドイツの秋を思い出す。

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深まる紅葉。

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天久保池。

 筑波大学は、独立したキャンパスとしては日本最大なのだそうだ。確かに広大で、特に農学部のある北の方は、鬱蒼としていてもはや密林のよう。

週末の予定

私たち夫婦は、仕事をしようと思えばいつでもできる仕事なので、昼も夜も、週末もない。実際、娘が生まれるまでは、だらだら仕事をしていたと思う。週末に遊ぶのも、なんだか罪悪感が先だって、仕事をせずに過ごすと決めるには決意が必要だった。娘が生まれてからというもの、週末のうち必ず一日は、丸ごと家族で遊ぶということに決めている。娘は4カ月で保育園に入れたので、週末くらい家族の時間をきちん取りたいのだ。彼女も一歳七カ月になって、お出かけが楽しみな様子であるのがかわいらしい。

一度決めてしまえば、これほど素敵なことはない。週に一度レンタカーを借りて、一気に買い物を済ませた後、思いっきり遊ぶのだ。予定を決めるのは私の仕事。大体、つくばや八郷周辺に出かけることが多いが、益子まで行ってきたこともある。魅力度最下位の茨城で有名だが、現地民としては住めば都である。ここつくばの最大の魅力は、やはり東京に近いにもかかわらず、筑波山を中心とした豊かな自然が多いこと、そして研究者や外国人が多いからか、田舎であるにもかかわらず多様性があり、個性的なお店が多いことだろうか。素晴らしい田舎は多けれど、こんな土地は日本のどこにもないと思ってしまう。

週末の予定を決めるのは、たいへんだが楽しい。ネットで色々と検索して、自然の中のカフェやおいしいレストラン、催し物などを探すのだ。今週は、つくば環境フォーラムが主催している、月に一度の里山クラブの日である。自宅にほど近いところに、下平塚の森という鬱蒼とした荒れた森が広がっていて、ヴォランティアの力を借りながら整備をしているそうだ。里山クラブでは、普段立ち入り禁止の森に入ることができ、自然に詳しい人の解説を聞きながら、森の植生や生き物たちについて学ぶ。森に入ると、一歳の娘の眼の色が変わる。生き生きとしてくるのだ。ここは、自然が本当に近い。都会暮らしの長かった私には新鮮だ。

はじめまして

 

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                           (写真はWikipediaより) 

筑波山麓は、北と南の気候が混ざり合う地域で、ブナの生息地の南限であり、ミカンの生息地の北限であるという。ここは農業の盛んな土地で、採れないものは無いのではないかというほど、様々なおいしいものが栽培されている。古には、「土地が広く、海山の産物も多く、人々は豊に暮らし、まるで常世(極楽)のようだ」とうたわれた。東京からほど近いつくばの地にやってきて、一年半が経とうとしている。都市と農村が混ざり合ったこの地で過ごすかけがえの無い時間を、文章として書き留めておきたいと思うようになった。

このブログは、家族三人の日々の暮らしを記した私的な日記ですが、筑波山麓のお店や催しを紹介し、もっとこの地の素晴らしさを知っていただけらと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。